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消費税とは?消費税の概要と仕組み わかりやすく解説
1.消費税とは?消費税の概要
消費税は国内における財やサービスの消費に課税する税金です。
酒税やたばこ税、ガソリン税のように特定の財やサービスに課税される個別消費税とは異なり、消費一般に課税されます。
国内で財やサービスを購入した場合、物やサービスの価格に消費税を加算した金額を支払いますが、財やサービスを販売した会社や個人事業者などが消費者から預かった税金を国へ納付することで消費者が税を負担する税になっています。
なお、税金の納付の仕方には税金の負担者が直接的に国や地方公共団体に納税する直接税と税金の負担者が、別の法人などを通して間接的に納税する間接税に分けられますが、消費税は税を負担する人と納付する人が異なるため間接税になります。
直接税 | 間接税 | |
意味 | 税金の負担者が国や地方公共団体に直接納付する税 | 税金の負担者と異なる法人や個人事業主を介して間接的に納付する税 |
税金例 | 所得税、法人税、相続税、贈与税、固定資産税、事業税など | 消費税、酒税、たばこ税、ガソリン税、揮発油税、印紙税など |
2.消費税の仕組み
消費税は税金の負担者と税金を納める納税者が異なる間接税ですが、納付税額の計算及び申告は納税者(財やサービスを販売した事業者)がすることになります。
消費税の納付額は、事業者が消費者から預かった税金から事業者が財やサービスを購入時に支払った税金を控除することで計算します。
例)1,000円のものを仕入れ、1,500円で販売した場合、預かった消費税は150円、支払った消費税は100円となるため50円の消費税を納付することになります。
1,500円×10%-1,000円×10%=50円
また、このことで1つの取引において生産者から消費者まで複数の事業者がかかわっても2重3重に消費税がかからないようになっています。
例)A社が1,000円で財を生産し、卸のB社に1,500円で販売、卸のB社はこの商品を小売りのC社に2,500円、小売りのC社は最終消費者のDさんに4,000円で販売したとします。
Dさんの消費税負担額 | 4,000円×10%=400円 |
C社の消費税預り額(納付額) | 4,000円×10%-2,500円×10%=150円 |
B社の消費税預り額(納付額) | 2,500円×10%-1,500円×10%=100円 |
A社の消費税預り額(納付額) | 1,500円×10%-1,000円×10%= 50円 |
C社、B社、A社(納付額)合計 | 400円 |
商品の最終消費者であり消費税の負担者であるDさんが支払った400円の消費税は、事業者であるC社、B社、A社が納付する消費税額400円と一致します。
最終消費者Dさんが購入した商品の金額に加算して余分に支払った消費税400円は誰の手元にも残らず国に納付される仕組みになっています。
このように取引の各段階で消費税が重複課税されないように納付税額を、預かった消費税額から支払った消費税額を控除して計算する仕組みのことを多段階累積控除といいます。