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債務整理の任意整理を経験した方に体験談を書いてもらいました。
任意整理の仕方、流れ、費用、手続き期間、自己破産その後の生活、復活期間、任意整理してよかったこと、任意整理後の借入返済、生活などを紹介します。
安易なクレジットカードのキャッシングがきっかけで任意整理した50代男の任意整理体験談
債務整理には「自己破産」「任意整理」「民事再生」等がありますが、任意整理とは弁護士や司法書士を介して、債権者に利息カットや減額交渉を行なってもらい、ほとんどのケースで利息がカットされて元金のみを分割で支払う形になることです。
その「任意整理」を実行するきっかけ~完済後の生活の変化まで、50代の私が余すことなく綴った奮闘記録をご覧ください。
任意整理のきっかけ
2008年に発生したリーマンショックを機に、私の本業である建設業の業績が悪化し、次第に仕事も皆無といえる状態にまで落ち込みました。
その時の赤字補填と生活費に充当するために、クレジットカードのキャッシングで借入れしたのが最初の発端でした。
それから、ことあるごとに資金不足の対処法として、安易な気持ちで楽なキャッシングを繰り返し、気づいた時には約1年半ぐらいの期間で借入れ合計額が400万円まで膨らみました。
毎月の返済合計額が7万円ぐらいになった時点で、仕事量が激減していた私には返済への余力はなく、支払いが滞ることが多くなり、まさに「首が回らない」状態でした。
そんな時に督促の郵便物が妻に見つかり、問いただされた際に正直に告白したところ、任意整理を勧められたことがきっかけです。
任意整理までに相談した弁護士等の専門家
私はまず、ネット上で得た情報から弁護士に相談することを決めて、最初に行政サービスの無料法律相談を受けることにしました。
しかし、その無料法律相談では自己破産を勧められたので、自宅に戻って再検討したところ、次は司法書士に相談する運びとなりました。
自己破産すれば、裁判所の判断として本業の会社役員の登記を抹消せよと命ぜられるかも知れないとアドバイスを受けたので、任意整理を選択しました。
こちらも無料の電話相談でしたが、私の場合は1社が銀行系のカードローンで180万円利用していたため、1社140万までという決まりがある司法書士には依頼出来ないことが分かり断念しました。
次にネット広告にあった法律事務所の無料の電話相談を受けました。
法律事務所を選んだポイントはまず、債務整理の専門サイトにあるレビュー記事を比較して、良い口コミが多いところから電話して、好印象の法律事務所を探しました。
「この弁護士だ!」と決め手になったことは、任意整理の本来の主旨である「整理する債務を任意で選べる」ということを承諾してくれたことです。
借入れの中には残債が10万円未満のものもあり、この場合は弁護士に依頼するより通常返済の方が割安になるという体験談を見たからでした。
また、毎月の返済も法律事務所に依頼すると手数料が必要となり、少しでもコストを削減するために自分で行うことを了承してくれたことも決め手になりました。
弁護士の中にはすべての債務を扱えないと断わる方も居るとの情報を得ていたので、専門家を選ぶ上で私がこだわっていたポイントとなりました。
私は相談する法律事務所に連絡する前に「支払日は月末希望」や「郵便物は局留めのみ」や「返済開始は出来るだけ遅い方が良い」とか「返済金額は出来るだけ低い方が良い」などの確認事項をあらかじめまとめておいたので、比較的スムーズに受任契約まで進みました。
ただ、この時に担当弁護士からは「返済開始までの約半年間は弁護士費用を支払いながら、当初の返済金を少しでも多く蓄えておくように」と強く釘を刺されました。
また「油断して新たな借金を作れば本件から手を引く(辞任)こともあるから、くれぐれも肝に銘じて行動するように」とも言われたので、気が引き締まったことを覚えています。
そして、もっとも印象に残ったことは「多重債務で任意整理をした人は同じ過ちを繰り返し、リピーターになるケースも多いから油断しないように」とアドバイスを受けたことでした。
当初は『そんなバカな人なんていないだろう』と思いましたが、完済した今はその言葉の真意が痛いほど理解できます。
ちょっと油断して気が緩めば、また安易な思考回路が働き出して、苦しみから逃げるように楽なキャッシングに手を出すことは、容易に想像できるからです。
この任意整理を受けてくれた弁護士の一言一句は、今でも非常に重く受け止めています。
任意整理の流れ、費用、期間
契約する約束を交わせば、早ければ当日中に受任通知を債権者にFAXしてもらえるので、その時点で督促がピタっと止まります。
その数日後に郵送されてくる契約書に記名押印して返送すると手続きは終了となり、ここから本格的に弁護士と債権者との交渉が始まります。
私は成功報酬制で1件40,000円で最長の返済期間は84回で受けてもらいました。
これは事務所によって差があるので、あくまで参考としてお考えください。
任意整理に要した費用と期間は、
・整理依頼社数:5件
・債務額:400万円 (数万円程度の減額あり)
・弁護士費用:20万円
・その他諸費用:約2,000円
・受任から返済開始までの期間:約6ヵ月
・返済開始から完済までの期間:7年
です。
任意整理して良かったこと&後悔したこと
任意整理して良かったことは、
・しつこい督促がウソのように止まった。
・受任から返済開始までの約半年の間は返済不要で弁護士費用に充当できた。
・金利がカットされ、元金のみの返済となり、毎月の返済に要する負担が軽減された。
といったことです。
後悔したことは、
・事前に希望する返済日を伝え忘れたため、100%納得できなかったこと。
です。
伝え忘れたことに気づいたのが和解した後であり、変更できませんでした。
任意整理を行った私が感じたデメリットはこれぐらいで、本当にメリットしかないと実感しました。
任意整理後(完済後)の生活
任意整理前は月額70,000円ほど返済していましたが、任意整理後は45,000円まで圧縮できたので、私の生活は本当に楽になりました。
マジメに返済し続ける方を否定するわけではありませんが、任意整理によって少しでも日常生活を取り戻すことが大事だと痛感しました。
ブラックリスト入りしましたが、任意整理をはじめて3年が経過した時点で、残債額が400万円から150万円を切り、すでに完済したものも出始めて、返済額も月額3万円となり、返済終了のゴールが見えてきた喜びは今でも覚えています。
そして任意整理開始から5年後には、残債が数十万となった時点で、すべて一括返済し、私の任意整理の旅は終了しました。
完済から5年間はブラックリストは解消されませんが、今は審査なしで少額利用できる「後払いカード」もあることから、普段の生活にはまったく困らない日々を過ごしています。
今は本業の建設業の業績も回復傾向にあり、以前のような借金をする必要はありませんが、任意整理を経験した者として、この先も油断せずに気を引き締めて、邁進していこうと思います。
結論として、多重債務のダメージが浅い内に決断することが、人生において早期回復・早期復活を達成できる要因であることは間違いないと確信しています。
リストラになっても治らない買い物依存症がきっかけで任意整理した30代女性の任意整理(債務整理)体験談
私が新卒で入社した会社は消費者金融でした。
当時はまだ過払い金請求がほとんど行われておらず、利息も今よりかなり高かったため消費者金融業界は全体的に稼げる仕事というイメージでした。
消費者金融に5年以上勤務して比較的高めの収入だった私は、自由に好きなものを買える快感にハマり、クレジットカードを使用して買い物依存症になっていました。
当時は月に15万円程度ずつ返済していました。
しかしその後、過払い金請求や利息の見直しなどで会社が傾き、リストラが行われました。
ちょうど仕事に嫌気がさしていたので、リストラ扱いにしてもらって会社を辞めることになりました。
会社を辞め収入が減りましたが買い物依存症は治らず、借金を返せなくなる現実から目をそらすように今まで通り買い物をクレジットカードで繰り返していました。
また、当時遠距離恋愛していたため月に1度は上京しており、一度に5万程度の経費が掛かり、それが数年間続いていました。
気付くとショッピングローンを返済するために消費者金融のキャッシングをいくつか契約するようになりました。
しかしキャッシングもすぐに限度額いっぱいまで利用してしまい、返済しては借り入れて別の金融業者の返済に充てるということの繰り返しを数か月続けました。
当時の利用額は
信販会社(買い物のローン) 4件 210万円
消費者金融(支払いのためのキャッシング) 3件 120万円
月々の支払いは約12万円程度で、給料の大半を使い返済しました。
しかし、それも苦しくなり、コールセンターの本業以外に風俗店でアルバイトをしながら何とか返済していましたが、徐々に返済が滞り督促の電話がかかってくるようになりました。
家族に知られるのは絶対に避けたかったので任意整理を検討し始めました。
自己破産は郵送物などで家族に知られるのではないかと考えたからです。
そもそも自分の買い物癖でつくった借金だったので、どんな形でも返済したいと考えていたのも任意整理を選んだ理由です。
任意整理までに相談した弁護士等の専門家
任意整理は司法書士にお願いしました。
弁護士から郵便物が届くと両親が不審に思うけど司法書士の方がいいわけができると思ったこと、また、消費者金融時代から弁護士には過払い金請求や自己破産の件で会社に連絡をいただいたときに嫌な対応を取られたことが多く、いい印象を持っておらず、司法書士なら消費者金融勤務時に仕事でかかわったことが多かったため相談しやすいと考えていたからです。
インターネットで司法書士を探しましたが、
- 相談実績が多く、自分と同じような人の話が掲載されている
- 着手金などの必要経費がわかりやすく記載されている
- できれば居住地から遠いが、何かあったら訪問できる
の3点を重視し何件かピックアップし、さらにその中からいくつか電話で問い合わせをし、電話応対の雰囲気で実際に訪問する司法書士を選びました。
私の希望は、
- 今より支払金額を下げたい
- できるだけ早く返済をスタートしたい
- 家族にばれたくない
の3点でした。
相談した司法書士からは、
- 利用実績と年数を考えて、全社過払い金は発生しない
- 利息カットの交渉は可能
- 一番大きな残高の会社は、利用期間が短く金額が100万以上のため交渉できない
- 残高が一番大きい会社以外を任意整理する方が交渉がスムーズに進む
- 私と司法書士の書類のやり取りは基本的に司法書士事務所で行う
と言われたので、残高が一番大きな会社以外の任意整理をお願いしました。
3年後、任意整理した会社の残高が確実に減っていきました。
任意整理していない会社の支払額が月4万円で負担になったため、改めて任意整理の相談をすることにしました。
前回依頼していた司法書士が当時業務停止状態だったため、別の司法書士に相談しました。
2度目の任意整理は地元の司法書士にこだわらず、HPやネットの口コミを見て任意整理の実績が豊富な事務所を選びました。
相談に対し、司法書士からは、
- 残り1社の任意整理の交渉は支払い実績もあるため十分可能
- 書類のやり取りは郵送になるが送り主は個人名のみ記載し、家族にバレることを防ぐことができる
との回答でした。
月4万円の支払いが負担に感じており、任意整理が可能ということが分かり安心して依頼しました。
任意整理の流れ、費用、期間
任意整理は
- 司法書士へ任意整理を依頼
- 金融業者へ司法書士から受任通知を送付
- 債権調査を司法書士が行う(消費者金融:1.5か月程度 信販会社:2か月程度)
- 和解交渉(2~6か月程度)
- 和解書の作成・送付
- 返済開始
という流れで進みました。
和解交渉は比較的早く終わったため、司法書士に依頼してから返済開始になるまで半年程度ですみました。
預り金は月2万円×4回=8万円を司法書士へ振込で支払いました。
4か月間支払いをし、金額を司法書士へ支払い終わった後に業者への和解交渉などが始まりました。
司法書士が受任した段階で該当の債権者あてへの支払いはストップするため、返済に充てていたお金を司法書士への支払いに充てることができました。
それまで支払っていた月々のローン返済額より司法書士への分割払いが少なかったため、支払いは特に問題ありませんでした。
1度目の任意整理を依頼した時の預り金の詳細を記載したものがなかったため、当時の書類があり金額がはっきりしている2回目の預り金と着手金や報酬額などを記載します。
司法書士へ支払った預り金とかかった費用(2回目の任意整理の場合)
預り金:80,000円
着手金:20,790円(1件)
減額最低報酬:20,790円
諸経費として振込手数料:1,000円
預り金から着手金と減額最低報酬、振込手数料を差し引いた金額37,420円が、和解成立後に返済されました。
報酬としてはその他に「減額報酬」「過払い金」がありましたが、今回の私のパターンには当てはまりませんでした。
「減額報酬」は金融業者が返済額として指定してきた金額よりも交渉の結果、減額されたときに支払う金額のことです。
私が2度目にお願いした司法書士は和解して発生した減額報酬が、一定金額に満たなかったときは「減額報酬」ではなく「減額最低報酬」という名目になるとのことでした。
具体的に言うと、
依頼時債務額:1,053,174円
和解時残債務額:1,037,027円
債務減少額:16,147円
依頼した司法書士は債務減少額が19,800円に満たない場合は「減額最低報酬」になるそうです。
「過払い金報酬」は金融業者に対して過払い金返還を請求し、業者から変換された金額から報酬や司法書士や弁護士によっては相談料や着手料を支払う仕組みです。
私は契約期間が短く利息が引き下げになった後の契約だったため、過払い金がなく、「過払い金報酬」は発生しませんでした。
また、諸経費としては振込手数料のほかに「書面作成料」「訴訟費用」がかかる場合もあります。
こちらも今回の私のケースには当てはまらず、私の手元には預り金の半額近くが返金されました。
今回の2回の任意整理によって借入金額が信販会社と消費者金融の合計で7件330万円で、月々約12万円程支払っていたものが、半額の月6万円程度まで金額を抑えることができました。
また、他の任意整理依頼分プラス2年半程度で追加の任意整理分も完済できました。
任意整理していなかったら、完済もいつになっていたかわからなかったため、すべて任意整理できてよかったと思います。
任意整理して良かったこと&後悔したこと
任意整理してよかったことは、精神的にも経済的にも楽になったことです。
支払いに追われ金策の心配が常に頭の片隅にあり、金融業者から督促の電話が入るかもしれないという不安が常にありました。
電話がかかってこないようにこまめに連絡を入れたり、少し遅れてでも返済していました。
そのため、業者からの電話が無くなっただけでも精神的に楽になったことを覚えています。
金銭面での負担の軽減も大きかったです。
それまで風俗の日払いの給与や本業の月収のほとんどを入ったそばから返済に充て、働いてもお金がない…という状態が続いていました。
遊ぶお金や買い物のお金がないのはもちろんでしたが、持病に関する医療費などの必要経費も捻出できなかったのが常に悩みの種でした。
任意整理したことで毎月の返済額が減っただけでなく、利息カットされたため、今まで返済しても利息の支払いにしかならなかった分も元金返済に充当されるようになり、目に見えて借入額が減っていくのは嬉しかったです。
後悔したことは、
- クレジットカードが完済後も一定期間作れない
- 信用情報に事故情報が記載されるため携帯電話の契約にも影響が出た
ことです。
結局7年間かかってすべての借金を完済しましたが、完済した後5年間はクレジット契約できませんでした。
欲しいものがあってもお金をためて買わなければなりません。
定番の商品ならゆっくりお金をためて…といえるのですが期間限定や限定商品になると払えないのであきらめた記憶があります。
クレジットカードが絶対必要なチケットなどに関してはプリペイド式のクレジットカードを利用することがありましたが、そもそも金額のチャージが必要なため、やはりクレジットカードが利用できないのはかなり困りました。
また任意整理後に契約していたスマホをそれまで契約していた会社から変更したのですが、任意整理の事故情報が信用情報機関に登録されていたため私名義での契約ができませんでした。
母の名前で契約しましたが、私の名前で契約できなかった原因を尋ねられごまかすのが大変だったことを覚えています。
任意整理後(完済後)の生活
完済した後5年間はクレジットカードを持てませんでしたが、現在1枚だけカードを持っています。
ただし、自分の中で決めていることがあります。
- カードは1社のみ。それ以上増やさない
- 買い物には極力使わない。医療費の支払いやカード必須の支払いのみ
- やむを得えず買い物に使用するときは1回払いにする
買い物依存症だった時は、「ここに余裕がなくてもあのカードはまだ使えた」という感覚で、借金を増やしたので、カードは1枚と決めています。
また買い物依存症だった時、衝動的に何かを買っていたことから基本的に買い物にカードを利用しないと決めています。
インターネット代など支払いがカードのみの場合も利用していますが、こういった支払いも増やさないように吟味してから契約しています。
医療費はカードで支払っていますが、検査や治療で高額な医療費が必要になることがあるためです。
また、任意整理した頃は、カードはリボ払い中心だったため、1回払いにするようにしています。
リボ払いは一度の返済金額は少なく、負担が軽減されたように感じますが実際は利息に充当される金額が多く、元金の減り方がわかりづらいため利用しない方がよいと気づきました。
買い物依存症だった過去もあり、私はあまりお金の管理が上手な方ではないと自覚があります。
任意整理してせっかく完済した過去を無駄にしないよう「ご利用は計画的に」していきたいと思っています。